乱視用カラコンの処方箋
5分で完璧に読み解く方法
-cyl・axisって一体何?-

「難解な眼科の処方箋。
数値を間違えて注文したらどうしよう…」
オンラインで乱視用コンタクトレンズを注文しようとするとき、SPH、CYL、AXISといった見慣れない専門用語を前に、自信をなくしてしまった経験はないでしょうか。
この記事では、複雑に見えたあなたの目の情報を自分で理解し、正確に自分の目にぴったり合うレンズを注文できるように、レンズの「数値」について詳しく解説します。
1. 全ての処方箋の基本:SPH、OD、OS
まずは最も基本的な用語から始めましょう。

- SPH (Sphere / 球面度数):
- 最も一般的に「度数」や「近視の強さ」と呼ばれる数値です。数字がマイナス(-)なら近視、プラス(+)なら遠視を意味します。数字が大きいほど、度が強いということです。
-
例: 「-2.50」 -> 一般的な近視の度数を意味します。
- OD (Oculus Dexter):
- ラテン語で「右目」を意味します。処方箋でODと書かれている行は、すべて右目の情報です。
- OS (Oculus Sinister):
- ラテン語で「左目」を意味します。OSの行は、すべて左目の情報です。
💡 ワンポイントメモ:
右(Right)と左(Left)のスペルで迷ったら、「S」が入っているOSが「左」と覚えておくと便利です!(Sinisterはラテン語由来で「左の」という意味があります。)
2. 乱視の核心:CYL と AXIS
さて、ここからが本日のメイン、乱視の情報です。乱視がない方の処方箋では、この部分は空欄になっています。
- CYL (Cylinder / 円柱度数):
- これがまさに「乱視の強さ」を示す「乱視度数」です。この数字は常にマイナス(-)で表記され、数字が大きいほど乱視が強いことを意味します。
-
例: 「-1.25」 -> 中程度の乱視度数を意味します。
- オンラインでレンズを注文する際、このCYLの値を正確に選ぶことが、クリアな視界への第一歩です。

- AXIS (Axis / 軸):
- 「乱視の方向」または「角度」を意味します。乱視は、目の屈折力が方向によって異なるために起こりますが、このAXISの値はどの方向に矯正が必要かを0から180までの数字で示しています。
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例: 「180」または「90」 -> 乱視を矯正する必要がある軸の角度を意味します。
- 【重要】 AXISの値は少しでもずれると、レンズがぼやけて見える原因になります。多くは10単位で設定されていますので、処方箋の数字を絶対に自己判断で変えず、正確に入力してください。

3. 処方箋の実例で読み解いてみよう
以下のような処方箋を受け取ったと仮定してみましょう。
SPH | CYL | AXIS | |
---|---|---|---|
OD (右目) | -3.00 | -0.75 | 180 |
OS (左目) | -3.25 | -1.25 | 90 |
これをどのように解釈すればよいでしょうか?
答え:
- 右目 (OD): 近視が-3.00で、乱視は-0.75、矯正軸は180度の方向です。
- 左目 (OS): 近視が-3.25で、乱視は右目より少し強い-1.25、矯正軸は90度の方向です。
これで、オンラインでレンズを注文する際も、それぞれの目に合ったSPH, CYL, AXISの値を自信を持って選べますね!
4. 最後に覚えておきたい大切な注意点
- メガネの処方箋とコンタクトレンズの処方箋は異なる場合があります。 メガネは目から少し離れた位置にありますが、レンズは目に直接触れるため、度数の値が変わることがあります。必ず「コンタクトレンズ用」の処方箋をもらって注文しましょう。
- そして、処方箋は定期的に更新しましょう。 視力は変化することがありますので、少なくとも1年に1度は眼科を受診し、新しい検査を受けることをお勧めします。
- より詳しい情報や医学的な内容について知りたい場合は、専門家が提供する資料を参考にするのも良い方法です。
「乱視について」 - 公益財団法人 日本眼科学会が提供する専門的な情報もご参考にしてください。
乱視 - 日本眼科学会
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